みかづき発寒の環境整備、構造化支援
みなさん、こんにちは。
札幌の西区にある、放課後等デイサービスみかづき発寒です。
みかづき発寒の環境整備では、お子さんたちが過ごしやすいように配慮をすることはもちろんですが、一つ一つの環境に意図を持って行っています。
例をあげていくつかご紹介したいと思います。
一つ目は下駄箱です。靴をきちんと下駄箱に置くことはもちろんマナーとして大事ですが、当事業所では下駄箱の名前の場所はランダムに配置されます。
発達障がいを抱えたお子さんの中には、「普段使ってる下駄箱はここだからここじゃなきゃ(これじゃきゃ)イヤだ!」といったような場所や物へのこだわりが強くみられる場合があります。
ではなぜ〝こだわり“が生まれるのか、それは〝不安″が大きく関わってきます。特定の物や環境、行動へのこだわりが強いお子さんは急な予定の変更や出来事に対して不安を感じやすく、自分にとって安心できる環境や物が固定されてしまいます。いつもと同じ環境や物、行動への固定が行われると、次は周りの細かいことに目がいってしまいわずかな変化にも大きな不安を感じてしまうという悪循環が生まれてしまいます。
そのようなこだわりが日常生活の中で強化されていってしまうと、新しいことへの挑戦や学びをどんどん恐れるようになり常に不安を抱えて生きていかなければならなくなり、日常生活はもちろん社会に出てからの自立が難しくなってしまいます。
私たちは二次的な障がいを生み出さないように、日常生活の小さなことから場所や物へこだわらなくても安心して生活することができ、変更があっても目的を達成することができるという成功体験を積み重ねていってもらうことを大切にしています。
様々な環境や物に対してこだわりが強化されないように私たちが配慮し、正しい学習をしていくことを目的として一つ一つの環境にも配慮を行っています。
二つ目はホワイトボードです。みかづき発寒では日々の療育の中で可視化すること、つまり「目に見える」ことを意識するように取り組んでいます。
たとえば、一日のスケジュールをホワイトボードに張り出し、最初に確認をしています。
子どもたちは一度に多数の指示を理解すること、聴覚理解だけで記憶に留めておくことが難しい場合もあり、視覚的な情報として子どもたちに提示をすることを意図的に行っています。「この後なにがあるんだろう?」、「今日は何をするんだろう?」と先々の予定が見えないことへの不安や予定自体を忘れてしまう子がいても、ホワイトボードを確認することで、気づきや安心を得られることが多いです。
注意がそれてしまう子どもや、ひとつのことに夢中になり過ぎてしまい、時間を守ることができない子どもがいたとしても、一緒にスケジュールを確認し、時間の管理できることにも繋がっていきます。最初はスタッフから声を掛けながらであったお子さんも少しずつ自分自身で気づいていける様に、日常生活の中で工夫を凝らしています。
成長を支援する中で、自立した生活を営むことをどのようにして日々の療育の中に取り入れることが出来るのか。
放課後等デイサービス みかづき発寒では、ただ遊びながら楽しく過ごすことだけではなく、一つ一つの行動や環境整備、関わり、仕組みに対して根拠をもって取り組んでいます。
今後とも放課後等デイサービス みかづき発寒をどうぞよろしくお願いいたします。
投稿日:2022年08月22日(月)