なんだかダラしなく見える・・・。
こんにちは、札幌市西区発寒にある放課後等デイサービスみかづき発寒です!
今日は体のしくみについて話していきたいと思います。
発達障がいのお子さんの中には、姿勢が悪い・つまづきやすいなどの子がみられ、常にダラっとしていたり、くにゃくにゃしていたり、何もない所でつまづいたりと他からみるとだらしなく見えてしまうことや運動音痴に見えてしまう場面も多いかと思います。
「なんでまっすぐ座ってられないの!」「こんな運動もできないの!」など怒られてしまうことも多々あるかもしれません。
そういった声掛けはお子さんに対して自信や自己肯定感の低下につながってしまうため、療育を行う上ではきちんと体の仕組みを理解したうえで接していく必要があります。
まずはなぜそのような姿勢・行動になるのか考えていきたいと思います。
ある文献で、発達障がいの子どもは開眼・閉眼の静止立位30秒が発達障がいを伴わない子供に比べ重心動揺が大きかったという報告があります。
つまり、ただ立っているだけでも他のお子さんに比べてグラグラしていてバランスが悪いというわけです。そのバランスの悪さはもちろん様々な動きや運動の中にも大きく影響してきます。体幹、いわゆる体の中心が不安定となっていた場合、それより末梢の手や足のコントロールが難しくなります。極端に言うと、バランスボールの上に乗りながら手や足を使ってうまく使えるかといわれるとどんな人でも難しいと思います。力が入りすぎてしまったり、逆に足りなかったり・・・。そんな状態で感覚過敏や感覚異常があるとさらに力のコントロールは難易度の高いものとなります。
ではなぜグラグラしてしまうのか、それは主に低緊張が原因であることが多いといわれています。低緊張とは「筋肉の張り」が弱いことを言い、つまり筋肉が伸びきってしまったゴムのような状態で力を入れたくてもなかなかうまく力を入れることができない状態となってしまっているわけで、関節の柔らかさや姿勢の悪さはこの低緊張が影響していることが多いといわれています。低緊張は自分がどうにかしようと思って調整できるものではなく、脳の指令によってコントロールされています。その脳の指令を変えることは医療の領域となってくるため、日常生活や放課後等デイサービスの私たちの取り組みで劇的な改善を図ることはかなり困難となってきます。まずはきちんとその子にとっていい姿勢を長時間つづけることは辛いことやしんどいことであるということを理解してあげることがとても重要です。
日常の中で辛いことやしんどいことを頑張って行っていることを理解し、きちんと褒めてあげること。それが日常生活や私たち放課後等デイサービスでできる一番大きなことであり、何よりもお子さんにとって一番効果のある方法ではないかと私たちは考えています。
長くなってしまったので、実際にどのような声掛けやタイミング、どういった関りができるのかを次回具体的に話していきたいと思います!
投稿日:2022年09月26日(月)