ブログ

個別での関わり、集団での関わり

こんにちは!放課後等デイサービスみかづき発寒です。

 

今日は個別・集団での関りで私たちが意識しながら行っていることについてお話したいと思います。

 

発達障がいなどの特性を抱えるお子さんの中には集団の活動が苦手な子がたくさんいます。

 

お友達とうまく関わることができない子、先生の指示にそえずに指摘されることが多い子、活動ごとの切り替えがうまく出来ずに次の行動に移れない子、自分の気持ちの整理がうまくいかずに人や物にあたってしまう子など、たくさんの要因で集団に馴染めない子がたくさんいます。

 

しかし、人は生きていく上で、無人島で暮らさない限り、ある程度の集団と関わりながら生きていかなければなりません。

大人になって、会社に入るなどの社会生活になると一層求められるものは多くなります。

 

集団に馴染めない子どもたちに目を向けて、一人一人ととことん向き合ってどうやって成長させていくのかを考えることは、何百人という子どもがいる大きな集団の学校の中ではかなり難しいことではないかと思います。

そういった中で、しっかりとその子一人一人をすくい上げ向き合っていくのが、放課後等デイサービスの役割ではないかと私たちは考えています。

 

私たちの事業所は1日約10名の受け入れとなっており、午前中の時間はしっかりと個々の特性や支援の振り返りの時間としています。そのため、子どもたちの通所は午後からのみ受け入れています。通所がない時間は一人一人の子どもたちにどういった支援を行えるのかを考える時間として重要視しているのです。

 

みかづき発寒に来てくれている子どもたちは、一人ひとり素敵な長所(強み)もこれから向き合うべき課題も、どちらも抱えていることが多いです。

 

そんな子たちが大きくなった時にどんな大人になってほしいか、大人になって社会に出た時にたくさんの人の中でどうやって生活していくのかを考えながら支援方法を考え、関わるようにしています。

 

学校の中では集団にそえない中で注意を受けたり、失敗と捉えてしまうようなエピソードにより、苦手意識や負の経験となってしまっている子も多くみかけます。当事業所のお子さんの中にも時に、「学校は地獄だ」「学校でお友達ができない」と話している子を見かけます。しかしそれは、それぞれの場でできることとできないことがあることを示しており、学校がどのような場所で何ができて何ができないのかを知って、その特性も考慮しなくてはいけません。日々の療育の中で私たちは個別支援をどのように集団に落とし込んでいくか、ということを意識しながら関わりを行なっています。

 

どんな子にも長所と短所があります。

 

他の子と仲良く遊びたいけれども上手く言えない・誘えない・接し方が不適切になってしまうなどの表出の面での課題があるなど、それぞれ見るべき視点は異なります。

 

そういった子どもの長所はそのままに、短所とどう向き合い、不適切とされる言動を変容させていくのかを考え、個別支援での関わりを持っています。例えば、相手を傷つけたり不快にする言葉が聞かれた場合に、その時はどういった言葉を言えばいいのかを一つ一つその都度ポジティブな言葉に言い換えることを促していきます。

 

相手に対してどのような言葉を使うのがいいのか、どのような行動を取るのがいいのかを伝えて、その表出があった場合にその瞬間を逃さず、しっかりと褒める(認める)ことを意識しているため、支援者も常に気が抜けません。

 

そして、その子それぞれの特性や人と接する場面での得意なことと不得意なこと、その個性をどのように集団に落とし込んで成功体験にするかを考えています。みかづき発寒では小集団活動を1日の活動の中に組み込むようにしています。

 

その日その日によって、通所する子どもが違えばできることも全く違ってきます。1週間同じプログラムでの活動になることはありません。

 

個性が強く、それが相互に影響し合う子が多い日であれば、チームプレーが必要な活動(例えば風船バレーやサッカーなどの活動)のほかにも、個人の得点で勝敗がつく活動を取り入れてみたり、その結果でその子それぞれにどんな影響や変化をもたらしたいのかを明確に意図したうえで行います。

あるいは勝敗ではなく、個人得点を合わせ、みんなで協力して100点をとれたらご褒美(報酬)がもらえる!など、みんなで協力してなにかを達成することを目標とする場合もあります。

ある程度、慣れてきたらスモールステップを意識し、少しずつチームプレーを組み込み、少ない集団の中で他の人の意見を聞き入れたり、一緒に考えて協力し、相手のことを思いやることを少しずつ学んでもらいます。

集団での活動では、みんなで行う活動が『楽しかった!』『うれしかった!』をいかに積み重ねられるかが重要です。苦手意識や負のインプットをできるだけ払拭し、自分が集団の中でも上手くできたという成功体験をさせることをみかづきの集団での活動の目的としています。

みかづきに来てくれているお子さんも少しずつですが変化が見えてきている子がたくさんいます。きちんと向き合えば良い変容を見せてくれる子たちが多いです。

 

最初は集団の活動の中で、自己表出が苦手だった子が、今では自分がやりたい活動にしっかりと手を上げて自己表出をしてくれるようになっています。

 

そういった、学校の中ではできて当たり前で見逃されがちなことを、それぞれの子に合わせて個別でしっかりと一つ一つ拾い上げて認めてあげ、集団のなかでも自分に自信を持つことをみかづき発寒では大事にしてこれからも活動していきます。

投稿日:2023年01月23日(月)