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感覚統合とは

みかづき発寒の桑原です。

今日は感覚統合についてお話させていただきます。
おそらく、「感覚統合」という言葉自体、あまり聞きなれない言葉でもあるかと思います。
イメージがつくように説明が出来ればと思います。

”感覚統合とは”

米国の作業療法士のAyresが
「あらゆる感覚情報が1つにまとまって整理すること」と報告し、
この理論は作業療法士が行うSI療法の実践指針となっています。

 

感覚には様々な種類があり、

〈自覚しやすい感覚〉触覚、聴覚、視覚、嗅覚、味覚

〈自覚しにくい感覚〉前庭感覚、固有受容覚

※前庭(バランスやスピード)、固有(筋肉や関節を使用)があります。

 

この7つの感覚を上手に統合されることで、

〇自分の身体をイメージできて把握できる

〇適切な動きや行動ができる

〇道具を使うことができる

〇モノに合わせた動きができる

〇コミュニケーションが取れる

これらの動作の獲得が出来るようになると言われています。

 

実は・・・

 

この感覚というのは、
赤ちゃんの頃から7つの感覚は携わっているが、
それらをうまく活用し正しく統合することはできないとされています。

 

たとえば・・・

口に入れて「食べられるもの」「食べられないもの」を仕分けるように、学習と発達が経験により行われていくのです。

 

つまり・・・

初めは寝たきりだが、寝返りからハイハイを覚えて移動し、掴まりながら、座ったり立ったりすることが出来る様になっていきます
これも道具を利用したり、遊びを通して学んでいくのです。

 

ということは・・・

「多くの時間や道具を利用しながら学習し、発達し、成長していく。」ということができます。

 

感覚統合の獲得

感覚統合の獲得には4つの段階から成り立つとされています。

 

…第1段階:基本的な感覚系の統合
      基本的な感覚とは「触覚」「前庭覚」「固有受容覚」の3つから構成される。

 

…第2段階:感覚と運動の統合能力の獲得

      眼球運動のコントロールが上手くなり、利き手が発達し、
      身体ボディイメージの全体像と部位の認識、色々な部位の協調使用を行う
      能力が伸び、身体をうまく使えるようになる。

 

…第3段階:知覚運動の協応

      視覚・聴覚の識別能力が伸び、話す・聞くなどの言語能力が発達し、
      視覚と身体運動の連携が上手くなり、
      様々な知覚運動が協応して目的を持った行動を取る。

 

…第4段階:学習・運動能力の獲得

      自信や自尊心が芽生え注意力の調整など自身を
      セルフコントロールする能力が伸び複雑な運動や秩序が取れた行動をするようになる。

 

 

具体的な関わり

 

じっとできない、椅子をガタガタする等

〇なぜ

バランス感覚や筋肉や関節運動に対する感覚が足りず、大きな振動(強い刺激)を入れることで「心地よい」と

感じています。

〇リハビリテーション

トランポリンやハンモック、ブランコなど大きな揺れを感じながら前庭覚や固有受容覚へ刺激を入れていきます。

〇家では

食卓の椅子をバランスボールに変える、回転いすに座らせて回す、布団の上でゴロゴロ回転するなどが有効です。

 

友達を強くたたいたり、押したりする

〇なぜ

3つの感覚すべてが足りないため力加減ができない状況です。

〇リハビリテーション

相撲ごっこや木登り、走る/止まるを繰り返す、だるまさんがころんだ、ツイスターなど身体を動かす。

〇家では

筋肉や関節の感覚を動かす活動を取り入れてみる。

 

特定の肌触りの服に執着する

〇なぜ

「触覚」の感覚が足りていない状態です。

〇リハビリテーション

子供が「心地よい」とされるスポンジやブラシを手掌や足底へ撫でる、砂遊びや水遊びなどの環境活用。

〇家では

食器洗い(スポンジや水の使用)、スライムなどが取り入れてみてください。

 

今日は「感覚統合」についてお話をさせていただきました。
少しでも読んでくださっている方のためになれば嬉しく思います。

放課後等デイサービス みかづき発寒
桑原

投稿日:2023年02月14日(火)