大人も楽しむ
社会人になりたての若かりし頃、人間関係を築くことが苦手だった私は某マルチ商法に引っかかりかけたことがありました。
たくさんの人が集まるところに行き、フレンドリーに話しかけてくれる人たちがとても友好的に見えました。
そのままの流れで、教祖様のような人のいる集会に参加し、何がなんだかわからない集会の入場チケットに9800円という大金を払いました。笑
ドレスコードで結婚式のような服装でいる出席者の方たちに対し、訳もわからずジーパンで来た私はさぞ浮いていたでしょう。
そんなお金をドブに捨てた時期もありましたが、その時にそのマルチ商法の方たちが言っていたことで今でも印象に残っていることがあります。
「大人が楽しそうじゃないと子どもは夢なんて持てなくない?」という言葉です。
毎日行きたくなさそうな顔で仕事に行き、疲れて帰ってきたと思えば愚痴や夫婦喧嘩ばかり、会話がなくなった家庭の中で子どもたちは「大きくなったらこんな大人になりたい!」と思うことができるのか、だからみんなで楽にお金儲けて楽しく過ごそうぜ!というありがたいお話でした。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。(笑)
そんなに楽に稼げたら苦労しないと当時の私ですら思いましたが、確かに一理あって、大人が楽しそうじゃないと子どもも楽しくないだろなと今療育の現場に出て思うことが多くあります。
楽しみや生きがいを仕事にしている方もいらっしゃいます。ですが、多くの人は生活のために仕事をしていることがほとんどです。
そんな仕事に追われる中でも、お休みの日はお子さんたちと関わって楽しみながら休日を過ごし、毎日お子さんたちと誠心誠意向き合って過ごしているご家族の方には頭が上がりません。
そんな中で私たちが関われる時間といえば1週間のうちの数時間です。そんな数時間の関わりの中でみかづき発寒のスタッフは常に心がけていることがあります。
みかづき発寒のスタッフは全員何事にも全力で取り組んでいます。
子どもとの鬼ごっこや勝負事、その子に対しての支援もその子のためになることであれば全力です。
そこに出し惜しみや子ども相手だからという遠慮や忖度はありません。
なので、なにをするにも子どもよりも目立つことが多いですし、子どもよりも楽しんでいることも多いです。
そんな全力で取り組んで楽しんでいる大人たちを《見て》学んで欲しいと思っています。
大人だって全力でやって失敗することや負けることだってある。
大人だって、勝負には勝ちたいし負けたくもない。
大人だって、勝てた時は全力で喜ぶし、負けた時は悔しい。
大人だって楽しむ時は全力で楽しむ。
そんな一つ一つを感情豊かに楽しみながら過ごしている大人を見て、子どもたちがこんな大人になりたいと思ってもらえたらと想います。
きっと、今に繋がっていると思えば9800円も安いものでしょう。
皆さまもうまい話にはご注意ください。(笑)
投稿日:2023年05月10日(水)