ステキポイントの活用
こんにちは!みかづき発寒です!
さて、本日はみかづき発寒での取り組みについて一つご紹介させていただきますね😀
みかづき発寒ではステキポイントカードというものを各児童さんにお配りし、自己管理してもらっています!
その児童さんそれぞれが頑張ったことがあった時や素敵なことがあった時に、好きなシールをもらえ、10ポイント集めると表彰状がもらえるようになっています✨
ステキポイントカードの実施には当事業所としては2つの目的があります。
「自分の物を管理するという習慣をつける」
ご家族の方からのお悩みとして多くに上げられていたのが「忘れ物が多い」というお悩みでした。
みかづき発寒の事業所としてもその問題はあり、各ご家庭にその日の様子を書いた連絡帳というものを持ち帰ってもらっていますが、連絡帳を忘れてくる児童さんが数多くいました。また、連絡帳自体がどこに行ったか分からないといった声もチラホラ・・・(笑)
まずは連絡帳自体に児童さん自身が「持ってきたい!」と思うような働きかけが必要と考え、ステキポイントカードを連絡帳に挟むようにし、忘れてきてしまった場合にはポイントがもらえないといった仕組みとしました。
するとステキポイントカードの開始後より、連絡帳の忘れはほぼなくなるほどの成果を見せてくれました🌟
「外発的動機づけから内発的動機付けへ」
シールをもらうということは子どもたちにとってはトークン(報酬)をもらうということになります。
トークン(報酬)とは、報酬を利用して子どもたちの望ましい行動を強化していくABA(応用行動分析学)の手法の一つです🙌
また、シールという報酬をもらえることは外発的動機付けとなります。
外発的動機付けは、人から報酬をもらえたり、行動や思考を褒めてもらえる、認めてもらえる、称賛してもらえる。その結果、その行動を続けられることをいいます。
外発的動機付けは報酬に慣れてしまったり、もらえなくなるとその行動が続かなくなってしまいます。
私たち支援者は外発的動機付けから内発的動機付けにいかに変えていけるかが重要となってきます。
アメリカの発達心理学者エリザベス・B・ハーロック氏が、賞賛や叱責がモチベーションに与える影響を調べた実験があります。
被験者の小学生を3つのグループに分けて、全員同じ教室内で算数のテストを5日間行いました。出す問題やテストの時間などの条件は全て同じですが、前日の答案を返す時の先生の態度だけを次のように変えました。
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Aグループ:どんな点数でも、できていた部分を褒める
→褒められたAグループの生徒は日を追うごとに成績が向上し、最終日には約71%も成績が上昇しました。
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Bグループ:どんな点数でもできていない部分を叱る
→叱られたBグループの生徒は、2日目には約20%成績が上昇したものの、その後は次第に低下する傾向がありました。
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Cグループ:どんな点数でも何も言わない
→何も言われなかったCグループの生徒は、2日目には約5%の成績が上昇したものの、その後はほとんど変化が認められませんでした。
実験の結果から、褒め言葉や激励は学習を促進する効果があると判明しました。また、叱ることは最初は効果があるものの、持続性が低いことも判明しました。
外発的動機付けがキッカケで内発的動機付けが高まり、モチベーションが上がることを、エンハンシング効果といいます。
外発的動機付けを内発的動機付けに変化させる方法として「褒める」という方法がありまが、「褒める」という言語的な報酬は、内発的動機付けに変化するエンハンシング効果が期待できます。
エンハンシング効果を高めるために私たち支援者はできたことの結果ではなく、頑張って挑戦したことや、頑張って取り組んだ姿をを褒めるようにしています。
そういった中で様々なこと取り組む過程で「もっと詳しく知りたい」と知的好奇心が刺激され、外発的動機付けにもとづいて行っていたことが内発的動機付けに変化する可能性もあります。
大人でも報酬なしで難しいことに挑戦し続けることは難しいため、子どもの場合、細かい報酬と成功体験・達成感を感じ、難しいことに対しても自分で決めて挑戦していけるように私たち支援者は計画的にその子一人一人の能力に合わせた取り組みを行っています✨
投稿日:2024年02月14日(水)