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子どもたちにとっての過ごしやすさとは何かを考える

みかづき発寒では、子どもたちの過ごしやすさとは何かということをいつも念頭に入れて日々の支援にあたっています。
さまざまな特性を持つお子さんが多い中、すべてにとって最適な環境を整えられるとは限りませんが、「自由」と「設定」の認識にはより一層注意を払っています。

 

基本的に子どもたちは何か指示されたり、やらされていると捉えられる事象については窮屈に感じ、抵抗したり逃避しようとする態度を示すことが多いようです。私たちが提示する『選択あそび』や『小集団活動』に対しても同様の反応が見られることがあります。ただし、その時間すらも楽しくしたり、期待を抱かせる仕掛けをスタッフが考えることで前向きに参加できることもあります。

 

それでも、自分の好きな遊びをすることで気持ちを発散できたり、特定のおもちゃで遊ぶことを楽しみに通ってくるお子さんもいるため、私たちも『自由あそび』の時間を積極的に取り入れています。しかし、この『自由あそび』というものが意外とスタッフにとっては難しかったりするのです。円滑にコミュニケーションをとることや自分の欲求を上手に伝えることが苦手なお子さんも多いと、本当に『自由』に過ごしてもらうと、予期せぬトラブルやネガティブな経験をしてしまうことが多々あります。

 

そして、そうならないようにポジティブで楽しい時間を子どもたち同士で作り出せるかが、スタッフの腕の見せ所になるのです。
ある程度、どの子が何の遊びを好んでいるかや、動的な遊びと静的な遊びをうまく誘導したり、スタッフが一緒にその遊びの輪の中に入って子ども同士で関わりを持てたことを嬉しく感じるような働きかけをしたりしています。

 

放課後等デイサービスは学校よりも比較的小集団で活動や支援をできることにメリットがあります。しかしながら、集団の中でも「個」に目を向けて一人ひとりへの支援が片手落ちにならぬように寄り添ったり、「個」の特性を融合、調和をさせて一つの集団を形成していく経験を持つように働きかける視点が重要であると考えています。

 

そのような関わりを継続していることもあってか、楽しみながらも多くの保護者の皆様より「行動の切り替えがうまくなった気がする」、「自分の気持ちを言葉で伝えようとしてくれることが増えた」、「みかづきでは乱暴な言動をしていないようで安心しています」などのお声をいただく機会が増えました。みかづき発寒でだけできていれば良い訳ではなく、その正の言動や振る舞いが社会生活の中でも汎化できるようにしていくことが大切ですが、最初のステップとしては通所してくる子どもたちが、他のコミュニティで「不適切」とされる言動を『しなくても良い』(それらの言動には子どもたちなりの注意喚起や本質的なニーズを満たしてほしいというニーズが隠されていると捉える)場所にしてあげることが、子どもたちにとっての過ごしやすさになるのではないかと考えています。

 

すぐに成長や育ちに直結する関わりができることをお約束できるわけではありませんが、保護者の皆様と一緒に悩みながら試行錯誤することはできると思っています。ぜひ、お気軽にご相談くださいね。

投稿日:2023年01月09日(月)