大人も楽しむ
社会人になりたての若かりし頃、人間関係を築くことが苦手だった私は某マルチ商法に引っかかりかけたことがありました。

たくさんの人が集まるところに行き、フレンドリーに話しかけてくれる人たちがとても友好的に見えました。
そのままの流れで、教祖様のような人のいる集会に参加し、何がなんだかわからない集会の入場チケットに9800円という大金を払いました。笑
ドレスコードで結婚式のような服装でいる出席者の方たちに対し、訳もわからずジーパンで来た私はさぞ浮いていたでしょう。
そんなお金をドブに捨てた時期もありましたが、その時にそのマルチ商法の方たちが言っていたことで今でも印象に残っていることがあります。
「大人が楽しそうじゃないと子どもは夢なんて持てなくない?」という言葉です。
毎日行きたくなさそうな顔で仕事に行き、疲れて帰ってきたと思えば愚痴や夫婦喧嘩ばかり、会話がなくなった家庭の中で子どもたちは「大きくなったらこんな大人になりたい!」と思うことができるのか、だからみんなで楽にお金儲けて楽しく過ごそうぜ!というありがたいお話でした。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題です。(笑)
そんなに楽に稼げたら苦労しないと当時の私ですら思いましたが、確かに一理あって、大人が楽しそうじゃないと子どもも楽しくないだろなと今療育の現場に出て思うことが多くあります。
楽しみや生きがいを仕事にしている方もいらっしゃいます。ですが、多くの人は生活のために仕事をしていることがほとんどです。
そんな仕事に追われる中でも、お休みの日はお子さんたちと関わって楽しみながら休日を過ごし、毎日お子さんたちと誠心誠意向き合って過ごしているご家族の方には頭が上がりません。
そんな中で私たちが関われる時間といえば1週間のうちの数時間です。そんな数時間の関わりの中でみかづき発寒のスタッフは常に心がけていることがあります。
みかづき発寒のスタッフは全員何事にも全力で取り組んでいます。
子どもとの鬼ごっこや勝負事、その子に対しての支援もその子のためになることであれば全力です。
そこに出し惜しみや子ども相手だからという遠慮や忖度はありません。
なので、なにをするにも子どもよりも目立つことが多いですし、子どもよりも楽しんでいることも多いです。
そんな全力で取り組んで楽しんでいる大人たちを《見て》学んで欲しいと思っています。
大人だって全力でやって失敗することや負けることだってある。
大人だって、勝負には勝ちたいし負けたくもない。
大人だって、勝てた時は全力で喜ぶし、負けた時は悔しい。
大人だって楽しむ時は全力で楽しむ。
そんな一つ一つを感情豊かに楽しみながら過ごしている大人を見て、子どもたちがこんな大人になりたいと思ってもらえたらと想います。


きっと、今に繋がっていると思えば9800円も安いものでしょう。
皆さまもうまい話にはご注意ください。(笑)
投稿日:2023年05月10日(水)
避難訓練
日本は美しく豊かな自然に恵まれていますが、同時に地震、津波、火山噴火、台風、大雪などさまざまな自然災害が多発する国でもあります。また、近年は激しい気象現象が増え、大雨での土砂災害なども多くなりました。
北海道胆振東部地震で最大震度7の地震が起こったのは、2018年9月6日。日本で初めてとなるエリア全域におよぶ大規模停電(ブラックアウト)が発生してしたのが記憶に新しいかとおもいます。
そんないざという時にしっかりと逃げられるよう、みかづき発寒では避難訓練を実施しました!
児童発達支援や放課後等デイサービスでは、年2回以上の消防訓練が義務づけられています。
今回は火事を想定した内容での避難訓練を行いました!
まず、事前の避難訓練の説明もしっかりと聞くことができており、地震や火事が起きた時の状況やそうなった時にどうすればいいのかをみんなで話し合っています。

「煙吸わないように低い姿勢で移動しないと!」
「ストーブとかパソコンのバッテリーとかから火事になりそうだね!」
などなどさまざまな意見が出ていました!
また、言語理解が難しく言葉だけでの指示だけだと動けないお子さんのために写真やイラストを活用し、指示がわかりやすくなるように工夫を行なっています。


警報が鳴ると同時に、スタッフは火元を確認し初期消火を試みます。その間に利用児童さんたちは一度事業所内に集合し状況確認を行った上で避難するかの判断を行います。
今回は初期消火で火が消せなかった場合を想定し、みんなで表の駐車場へ避難しました!

みんな2分もかからずに外に避難することができ、落ち着いて行動することができていました!
いつもと違う行動や活動になると、落ち着かなかったり、どうしていいのかわからなくなってしまうお子さんもたくさんいます。
そんな時にどうしたらいいのか、どういった声かけ・避難誘導が必要かをしっかりと対策していくことが重要です。

事前の確認や練習がとても大事だとみんな改めて感じることができる訓練となりました。
みかづき発寒では、今後も定期的に避難訓練を行い、災害時に子どもたちの安全を確保できるよう努めてまいります。
投稿日:2023年05月02日(火)
新学期✨
こんにちは、みかづき発寒です!
新学期になり、新しい学年・学校に上がったお子さんたち、おめでとうございます😊
みかづきに来てくれるお子さんたちの顔も心なしかお兄さん、お姉さんになった気がします!
キラキラした表情や中学生になり、新しい綺麗な制服を嬉しそうに見せてくれるお子さんたちを見て、スタッフ一同とても嬉しく感じています♪
さて、新年度になり気持ちの揺れ動きが多くなるのもこの時期の特徴といえます。
新年度はたくさんの変化が起こります。
新しい先生やクラスのお友達、新しい教室や新しい学校、たくさんの環境の変化に、お子さんたちもワクワクしたりドキドキしたりとさまざまな気持ちの変化があるかと思います。

そのドキドキもワクワクも気持ちが変化することに対して、人間は誰でもストレスを感じます。
そんなストレスを感じると体調や行動の変化として出てくるお子さんも少なくありません。
ストレスとパフォーマンスについて調べた有名な理論があります。「ヤーキーズ・ドットソンの法則」といい、心理学者のロバート・ヤーキーズとJ.D.ドットソンがネズミを用いた実験から見つけた法則です。

適度なストレスは交感神経系を目覚めさせ、判断力や行動力を高めパフォーマンスを向上させます。
ですが、ストレスがかかりすぎると心身ともに疲れが溜まってきます。心の疲れは見えにくいので、「体が疲れてきた」と感じたら心も体もストレスがかかっているサインです。
〇体の疲労のサイン
体が常にだるい
食欲が減った、または増えた
頭痛や腹痛、吐き気やめまいがある
なかなか起きられない、または寝られない
チック(不規則で突発的な体の動きや発声が、本人の意思とは関係なく繰り返し起きてしまう症状)が見られる

〇心の疲労のサイン
イライラしやすくなる
怒りっぽくなる
落ち込みやすくなる
感情の起伏が激しくなる

〇日常生活でのサイン
いつもより甘えたりおしゃべりになる
態度が乱暴になる
口数が少なくなる
自分を否定するような発言をする
よく泣く
爪を噛む
落ち着きがなくなる

などなど、そのお子さんそれぞれによって出てくる症状は様々です。
そんな時の具体的な対処方法として以下のことがあげられます。
〇体を動かす
疲れている体にムチをうつようなストイックな運動ではなく、軽く行える運動で、子どもが好きなスポーツや公園で遊ぶなど気持ちを発散できるような運動がベストです。外出が難しい場合は自宅でストレッチ、ゲーム機を使ったエクササイズなど保護者の方も一緒に楽しんで行えるような内容のものがおすすめです!


〇工作や料理をする
手を動かして色々なものを作るのも、ストレス発散につながります。ダンボールや厚紙を使っての工作などの創作活動。コロナが落ち着いてきたので体験教室など様々な活動が再開されてきています!ぜひお子さんと一緒に興味のあるものを検索してみてください!
一緒に料理やお菓子を作ってみるなんていうのもいいかもしれません♪




不安や緊張、ドキドキ・ワクワクによるストレスは適度なものなら全く問題ありませんが、過度に感じてしまうと新しい体験へと踏み出すことを妨げ、せっかくの成長の機会も生かされません。
みかづき発寒ではそういったお子さん一人一人の心の揺れ動きにも対応できるように日々の活動内容を考えて行なっています。
また、お子さんだけではなく保護者の方たちの支えにもなれればと思っております。
困ったことがあれば、ぜひお気軽にご相談くださいね♪
投稿日:2023年04月26日(水)
小集団活動の様子
こんにちは。
みかづき発寒の桑原です。
今日はみかづき発寒で行っている小集団活動をいくつかご紹介させて頂きます!!
9マスおにごっこ

その名の通り、9マスを用いてのおにごっこになります!
1,2,3!!のタイミングで1マスずつ(上下左右)に飛んでオニから逃げます!
オニ役、逃げる役ともに1マスずつしか飛べない中で同じマスに止まってしまうとアウトです!
瞬時にどこに逃げるか?ということを考え、オニに捕まらない様に判断しなければいけないゲームです。
瞬間的な判断や先の見通しを持った動きをすることで、子どもたちの思考に働きかけることや
1マスしか移動できないことで足の速さに自信がないお子さんでも楽しく活動することができます!
サークルおにごっこ

円をつくってその周りを走り周ります!
直線ではないため、身体の使い方や逃げる方向、オニの動きを見ながら逃げるという注意を働かせることが必要となります。
逃げることに必死になるとオニが反対の動きをしますし、サークルから離れすぎるとアウトになるため、距離感やオニの動きを見るなどタスクが重なることで多重課題に対して働きかけることができます。
オニ役はスタッフが担いましたが、オニはくじ引きで決めたため、連続してあたったスタッフはヘロヘロです!
ボール拾いゲーム

スタッフが中心に入り、紐を括り付けたクッションを回します。スタッフの足元にあるボールを制限時間内に全て自分のボックスへ運ぶことができるかを競うチーム戦となります。
チーム戦のため、個数を競うのではなく、みんなで達成するという目標を設定し、自分が出来なくても他のお子さんが運ぶことができることで、「大人に勝つ」という達成感を連帯して味わうことができます!
人間知恵の輪

複数人で手を繋ぎ、絡み合う手を解いて最終的には円になることができれば成功です!
誰がどこを抜けるのか、どういった絡み方をしているのかを予測しながら、コミュニケーションを図ることができるため、回路を予測する力やその予測した内容を「伝える」という言葉の表出を楽しみながら促すことができます!
今日ご紹介した小集団活動はほんの一例です。
一つ一つの活動にしっかりと意味を持ちながら、その意味が的確に療育に反映されるよう、これからも楽しい活動をたくさん準備していきたいと思います!
新年度が始まり、新しいお子さまも増えております!
あと数枠ではございますが、若干名空きがございますので、ご見学・ご相談でお悩みの方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡願います!
投稿日:2023年04月14日(金)
春休み企画!円山動物園へ行こう!
みなさんこんにちは!
札幌市西区にある放課後等デイサービスみかづき発寒の笠原です。
気が付けば3月も終わり、だんだんと温かい時間が増えてきましたね。
そんな中みかづき発寒では春休みレクということで、3月31日にみんなで円山動物園に行ってきました!
いつもより少し早めにお迎えに行ってみかづきに集合し、スタッフの動物園に行くときのお約束と今日の流れの説明を聞いていざ円山動物園へ!
色々な曜日のお子さんが集まっているため、はじめましてのお友達もいましたが、緊張する様子もなくみんなでお喋りしながら楽しい車内でした。
約20分ほど車に揺られて円山動物園へ到着。
入口が見えてきた時点でもう子供たちの目はキラキラ輝いています。
入り口でスタッフの方からパンフレットをもらい、みんなで一緒に見学開始です。
「前に円山動物園に来たことがあるんだ!」
「爬虫類館見に行きたいんだよ!」などなど、みんなでお喋りしながら園内を歩きます。
最初に見えてきたのは大きなキリン!
遠くからでもわかるその大きさにスタッフ含めてみんなテンションがあがります。
途中で見つけた円山動物園の看板の前で記念撮影もしました!

続いてゾウ舎

ホッキョクグマ館など順番に見て回っていきました。

円山動物園を回る途中で清田区にあるみかづきとの春休みの合同企画として、みかづき発寒から清田のお友達へ向けた動物クイズを行いました!
ビデオ通話を通じてみかづき発寒の子供たちが問題文を読み上げたり、手話ができるお友達が手話で答えのヒントを出したり、正解発表の際にはみんなで〇か×かを手で教えてあげたりと一生懸命協力して企画を盛り上げてくれました。
今まで子供同士の交流機会はありませんでしたが、嫌がる様子もなくむしろ積極的に取り組んでくれたのでとても楽しい時間になりました。
始めましてのお友達もいる中で、しっかりとルールを守って楽しい時間を壊さないようにしようという気持ちで、お互い協力して過ごす様子がみられてとてもうれしい気持ちになりました。
円山動物園から戻ってきてからは今日の感想をパソコンで打ち込んでもらいました。
ローマ字入力が苦手なお子さんも、ローマ字表を見ながら一生懸命打ち込み楽しかったこと・面白かったことを文章にしてスタッフに伝えてくれました!
どのような感想になるかドキドキしながら見ていましたが、みんな楽しい気持ちで終えてくれたようでとても安心しました。
前回の水族館へのお出かけの反省点を活かして今回の動物園へのお出かけを企画しましたが、なによりも子供たちの素敵な行動に助けられた1日でした。
初めましてのお友達へも緊張することなく挨拶できたり、気が付けば仲良く笑いあいながらお話していたり、苦手な動物がいるところではその気持ちをスタッフに伝えて一緒に外で待機したりとみかづき発寒の中だけでは見ることができない色々な一面をみることができました。
今回の参加者は曜日で調整したため、参加できなかったお子さんもいます。
ぜひ、このような機会を今後も作っていきたいと思います。
現在、たくさんのご相談を頂いております。
利用可能枠も残りわずかとなっておりますので、ご検討中の方がいらっしゃいましたら、
お気軽にお問合せ願います!
投稿日:2023年04月04日(火)
春休み✨
こんにちは、みかづき発寒です!
3月は卒業シーズンですね(^-^)
卒業したお子さんたち、おめでとうございます!
みかづきに通っているお子さんたちは、春休み期間中のため、いつもより早めに来てくれていました!
時間がゆっくり過ごせるということもあり、自分たちのおやつを自分で作るべく、クレープ作りや卒業祝い、公園への外出などのたくさんの活動企画を行いました(*^^*)
ホットケーキミックスと牛乳を混ぜて作り、バナナを切って、好きな材料をトッピングしています!



普段は食べるだけでその他は父さんお母さんがやってくれていることでも自分でやってみると、いろんな工程があり様々な工夫が必要になることを実際にすることで体験できます!
洗い物もしっかりと自分でやってもらいました!
卒業イベントでは、桜の花をみんなで切って一本の大きな桜の木を作り上げています!
みんなでデコレーションケーキを思い思いに飾りつけておいしくいただきました☆


外出では近くの公園に行き、元気に遊びまわっています!
鬼ごっこでは、まず大人が先にギブアップしてしまうぐらい子どもたちは元気です!


様々な企画を考えてお子さんたちが楽しめるように取り組んでいます!
投稿日:2023年03月30日(木)
みかづきの小集団活動
こんにちは、みかづき発寒です(^-^)
みかづき発寒ではパソコンの活動を取り入れており、パソコンだけの活動を行っているの?と思われてしまいがちですが、1日の中では小集団活動や自由あそび、選択あそびなどのたくさんの活動を行っています!
みかづきで行っている小集団活動をいくつかご紹介したいと思います☆
1つ目はみかづきでも大人気のモルック!
フィンランド発祥のスポーツで年齢問わず楽しめるスポーツです。
正式なルールは、モルックを投げて倒れたスキットルの本数または1本倒れた場合は表示されている数字によって、50点ピッタリになるまで得点した方が勝ちというとてもシンプルなルールです。 ただし、50点を超えてしまった場合は、25点へ減点され、ゲームが継続されます。
正式なスキレットは木でできていますが、みかづきではペットボトルで手作りしています!
ルールも本来は50点のところを30点にするなど、それぞれの活動に合わせて変更しながらお子さんたちが楽しめるように行っています。
足し算引き算の計算も必要になるので頭の体操にもなります(^^♪

2つ目はころころボール!
昔のVS嵐でやっていた内容を参考にしています!
障害物に当たりながら方向転換して転がってくるボールを箱でキャッチするゲームです。
右や左に動く方向をアドバイスする声掛けも大事になってくるので、みている方も飽きずに参加することができます!

↓※クリックすると動画と音が流れるのでご注意ください
3つ目は9マス鬼ごっこ!
9マスの中での鬼ごっこで、3拍子のタイミングで一度ジャンプして他のマスに移動し、鬼と同じマスにとまると負けになってしまいます。
縦と横に移動できますが、鬼がどこに行くか、自分がどこに移動すれば捕まらないかを予想しながら移動するため頭脳戦ともいえます!
運動するのが苦手なお子さんでも、ジャンプをして1マス移動するだけなので、楽しみながら活動することができます!

↓※クリックすると動画と音が流れるのでご注意ください
小集団活動の中では勝ち負けがつくものやチームワークが必要なものなど、さまざまな目的をもって行っています。
その児童さんがそれぞれどのような子なのか、ということも大事ですが、集団という何人かの人数になった時にその曜日のお子さんたちの全体をみて、みんなで達成感を得るためにはどうしたらいいのかを考えながら内容を検討しています。
プログラミングももちろんですが、そのほかの内容も療育という観点からしっかりと考えたうえでの1日の流れとなっています!
投稿日:2023年03月17日(金)
みかづきで作った作品を見てみよう!
みなさんこんにちは。
札幌市西区にある放課後等デイサービスみかづき発寒の笠原です。
今までscratchについて文面上でお話する機会はありましたが、お見せする機会はなかったため今日は実際にパソコンの時間に子供たちと一緒に作成したscratch作品の紹介をしようと思います。
こちらは題名の通り野球ゲームとなっています。(上の画像をクリックすると開きます)
この作品ではボールと、バッターそれぞれにプログラミングが組まれています。
1から説明すると文面上ではうんざりする長さになってしまうので、各プログラミングを簡単に説明させていただきます。
バッターのプログラミング
バッターのプログラミングは至ってシンプルです。
スペースキーが押された時に、バッターのコスチュームを切り替えてまるでバットを振っているように見せています。
ここで大切な部分は切り替えを指示するブロックを付けるだけでなく、自然に見えるように次のコスチュームへ切り替える間の時間を設けて滑らかさを演出しています。
ボールのプログラミング
ボールのプログラミングは大きく3つに分かれていて①と②、②と③が連動しています。
①ボールが毎回同じ場所から投球されるようにスタートの位置を固定して、②のプログラミングへ向けてメッセージ(手紙)を送る。
②先に①から送られてきたメッセージ(手紙)を受信し、バッターに向かってボールを動かす。そして、ボールとバットが当たったなら「カキンッ!」という音を鳴らしてマウンド側へボールが打ち返される。もしも当てることができずに通り過ぎてしまった場合は、ゲームを止める(失敗)。
③ボールを打ち返せずに失敗してしまった時に、指定のボタンを押せば②にメッセージを送ってボールをスタート位置に戻してすぐにやり直すことができる。
バッターとボールそれぞれのプログラミングが組み合わさって一つの作品ができあがっています。
ここまで読むと「難しそうだなぁ…」と感じた方も少なくないと思いますが、みかづき発寒で実際に子供たちと行う場合は、一度に作るプログラムの量を調整して2回に分けたり、作ってもらうプログラムは②のみにして残りは完成させておくなど、その曜日のお子さんの習熟度に応じて作る量を変えています。
また、どのような言葉で説明するのがわかりやすいのか、画面に映し出しながら進めたらどうかなど量だけでなく、説明の仕方や見せ方も話し合いや相談をしたうえで決めています。
投稿日:2023年03月13日(月)
ワーキングメモリ2~視覚化・構造化~
さて、前回の続きでワーキングメモリが弱いお子さんに対してどのような取り組みを行っているのか、具体的に説明していきたいと思います。
みかづき発寒の活動では、構造化・視覚化ということを大事にしており、特に日々の療育の中では以下の3つに気を付けながら行っています。
①前もって説明をしたうえで行う
前もってどんな活動を行い、どんなリスクがあるのかを説明します。子供たちは自分が予想していなかったことや急な予定変更に対して気持ちの切り替えができないことが多いです。とくに負けてしまった時、うまくいかなかった時に切り替えがうまくできないお子さんが多いです。負けると思って勝負する人はいないですしね・・・(^^;)
これから勝敗がつくゲームを行うが、負ける可能性もあること、スタッフ側は勝ち負けではなくみんながどのように相手に対して応援する声掛けを行ったり、アドバイスする行動など相手を思いやった行動ができるかどうかを見ていることを事前に伝えておきます。
じゃんけん一つでもそれを行って大丈夫かどうかはしっかりと判断します。


②忘れても確認できるような環境をあらかじめ用意しておく
下の写真のように今どのような活動を行っているのか、残り時間がどれくらいなのかをしっかりと見て確認できるようにしています。ホワイトボードでの全体への周知で認識できるのか、個別への配慮が必要なのかはそのお子さんそれぞれに合わせて対応しています。
次の活動への移行を自分で確認し、区切りをつけられるような工夫を行っています。



③注目すべき場所以外の刺激を入れない
みかづき発寒ではできるだけ物を少なくし、不必要な情報を極力少なくできるような環境設定を心がけています。
視覚刺激や聴覚刺激に対して過敏なお子さんも多く、おもちゃが目の前にあると活動中でも触りに行ってしまう子や人が周りで話していると気になってしまう子もいます。部屋ごとに床の色を変えることで何をする場所なのかを明確に判断できるようにし、しっかりとスペースを分けての活動を行っています。
また、おもちゃやギターなどが活動中に気になるお子さんがいる場合には目の届かない位置に移動したり隠したりすることで、刺激自体を少なくするような配慮を行っています。


こういった個々に合わせた対応を行っていき、成長してくるにつれて自分にどのような方法が合っていて続けていけるのか、実際の生活にどのように応用していくのかを相談しながら一緒に考えていけたらと考えています。
ぜひ一度見学にいらしてください(^-^)
投稿日:2023年03月03日(金)
ワーキングメモリ
今日はワーキングメモリについて、絵心満載のイラストとともに話したいと思います(^-^)
発達障がいのお子さんの中にはワーキングメモリと呼ばれる脳の情報処理が苦手な子がいます。
これは脳の前頭前野と呼ばれる部分の働きで、サルなどの類人猿と人を比べた時に、他の脳の部分の大きさはほぼ変わらないのに比べ、前頭前野は5倍以上大きく、人が進化する中で大きく発達した部分と考えられています。

ワーキングメモリとは入ってくる情報を一時的に脳に保管し、必要な情報と不必要な情報をふるい分けし、断捨離する能力のことを言います。ワーキングメモリが弱いということは断捨離ができない状態なので、頭の中で情報があふれてしまい、必要な情報を見つけ出しにくいということがあげられます。

社会人になり仕事を行っていくうえでは一度に5~6個の記憶保持ができ整理する力があると困らないといわれていますが、発達障がいのお子さんの場合、1~2個程度という場合も少なくありません。
「これとこれと、あとこれもやっておいて!」と一度にたくさんの情報を言われると把握しにくく、最後のことを言われている時には最初に言われたことが抜け落ちてしまっており、「なんだったっけ?」となってしまいます。

お子さんの学校の生活でいえば、黒板を写しながら先生の話を聞き、問題を解くとなるとたくさんの情報が一度に入ってくるため情報処理が難しくなり、黒板を写すことが難しくなってしまったり、先生の話を聞けなかったりなどのことが起きてくることがあります。ADHDをもっている子供が学習障害を持っている割合が46%という研究結果もあり、情報処理の問題に加え、学習障害もある場合の勉強はさらに難易度の高いものになるでしょう。

さて、絵のクオリティーがどんどん下がってきたことが気にせず進めます。(笑)
また、不必要な情報を整理することができないので、スイッチの切り替えをうまくコントロールできず、今やっていることをなかなかやめられずに次の活動に移れない・切り替えができないというようなことにつながることもあります。

ワーキングメモリが弱いと頭の中で情報の処理がうまくできず、ぐちゃぐちゃになっている状態なので、指示に沿わせようとこちらの誘導を無理やり行ったり、情報を整理できていない中で次の指示を出してしまったりするとパニックになってしまい癇癪へつながる場合も少なくありません。
みかづき発寒で日々の療育で気を付けていることを次回具体的に説明していこうと思います(^-^)
余談ですが、今回自分でイラストを作成し、わかりやすく紹介しようと最初はウキウキで始めたものの、イラスト作成にとんでもない労力を必要としたため、今後はフリーの素材を多用しようと固く心に誓いました。(笑)
投稿日:2023年03月02日(木)









